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配線標示材「マーカーチューブ」の重要性

配線

電気配線は現代社会の基盤を支えるインフラ設備に不可欠です。
家庭から産業用機器、さらには航空機や船舶に至るまで、電気配線はどこにでも存在します。
この広範な応用範囲は、配線がどれほど重要であるかを物語っています。
しかし、膨大な数の配線が絡み合う中で、どの配線がどの役割を果たしているのかを迅速かつ正確に識別することは容易ではありません。

そこで登場するのか「マーカーチューブ」です。

配線標示に関わるマーカーチューブについて詳しく見ていきましょう。

目次

 ● 配線標示材の必要性

 ● マーカーチューブの特徴

 ● マーカーチューブの仕様と特性

 ● 色と表示の多様性

 ● 用途と導入事例

 ● 選び方・取り付け方

 ● お問い合わせ


配線標示材の必要性

配線標示材は、電気配線を識別するための重要なツールです。
正確な識別は、以下のような多くの利点をもたらします。

  • 安全性の向上 : 適切な識別により、誤配線による事故や故障を防ぐことができます。 
  • 作業効率の向上 : メンテナンスや修理の際に、迅速に目的の配線を特定できるため、作業時間を大幅に短縮できます。
  • トラブルシューティングの迅速化 : 故障時に問題のある配線を迅速に特定することで、ダウンタイムを最小限に抑えられます。

マーカーチューブの特徴

この配線標示材の中でも、特に便利で広く使用されているのが「マーカーチューブ」です。
マーカーチューブは、配線の識別を簡便かつ確実に行うための効果的なツールです。
特に次のような特徴を持っています。

  • 視認性の向上 : 色や文字を利用して、配線の種類や目的を一目で識別できるようになります。
  • 耐久性 : 耐熱性や耐候性に優れた素材で作られており、過酷な環境下でも使用できます。
  • 取り付けの容易さ : 筒形状のため、配線に簡単に取り付けできます。

マーカーチューブの仕様と特性

ポリ塩化ビニル製のマーカーチューブは、その優れた特性と使いやすさから、多くの現場で重宝されています。
その特徴について詳しく解説いたします。

仕様

材質軟質塩化ビニル
耐熱温度60℃
環境規制RoHS対応(透明色以外)

特性

  • 耐久性 : 塩ビは耐久性に優れた素材であり、長期間使用しても劣化しにくいという特性があります。
          これにより、配線の識別が必要な場面で長期間にわたり安定した性能を発揮します。
  • 耐候性 : 塩ビは耐候性にも優れており、屋内外問わず様々な環境下で使用することができます。
          紫外線や湿気に対しても強いため、過酷な環境下でもその性能を維持します。
  • 絶縁性 : 塩ビは電気的絶縁性に優れており、配線同士のショートを防ぐ役割も果たします。
          これにより、安全な配線環境を確保できます。

色と表示の多様性

  • 色の種類 13種類(白,黄,赤,青,緑,橙,桃,黒,茶,灰,紫,水色,透明)
  • 印字可能 マーカーチューブは、文字や数字を印字することが可能です。
         これにより、より具体的な配線の識別情報を提供することができ、
         トラブルシューティングやメンテナンス作業の効率が向上します。

用途と導入事例

産業用機器マーカーチューブは、産業用機器の内部配線の識別に広く使用されています。高い耐久性と絶縁性により、過酷な環境でも安心して使用することができます。
屋外配線耐候性に優れるため、屋外配線の識別にも適しています。塩ビ製マーカーチューブは、紫外線や湿気に対しても強く、長期間にわたりその性能を維持します。

選び方・取り付け方

▶ ステップ1 適切なサイズの選定
まず、使用する電線の外径サイズからマーカーチューブの内径サイズを選択します。

目安  取り付ける電線外径サイズ +0.2mm 
    (※外径サイズが9.0mm以上大きくなると +0.5mmでもよい)

▶ ステップ2 印字内容、数量を確認
印字内容と必要数量を確認します。

▶ ステップ3 カットの長さを選定
ご使用用途と印字内容に合わせて、カットの長さを選択します。

弊社マーカーチューブの標準カット長は15mmです(15mmが最もお安くご注文いただけます)。
印字内容が識別できることが重要です。あまりにも小さい文字サイズでの印字はおすすめしておりません。

(株)ケー・シー・シー・商会  印字文字数とカット寸法表
KCCマーカーチューブカット寸法表

※こちらのカット寸法はあくまでも目安であり、記載以外の寸法も対応可能です。
 例)18mmカット 5文字印字 ほか
※文字サイズを小さくすれば、ご指定のカット長さにおさめることも可能です。
※空白、「」(カッコ)、.(ピリオド)も1文字としてカウントします。
※印字には左右に余白1mmが必要です。

ステップ1~3により選定した基準に従って、マーカーチューブを製作します。



製作は、配線標示材メーカー (株)ケー・シー・シー・商会におまかせください。

 

▶ ステップ4 電線へマーカーチューブを装着
電線にマーカーチューブを通した後、電線の被覆をワイヤーストリッパーで剥きます。
https://youtube.com/shorts/oGG2O1bESvsその後、圧着端子を圧着ツールで取り付けます。
最後に、マーカーチューブを上に押し上げることでチューブの固定を行います。

[取り付け方をショート動画で確認

接続ツール

■マーカーチューブで線番標記をしている例

マーカーチューブ電線取付後

■端末キャップで極性識別を行い、マーカーチューブで線番標記をしている例

端末キャップ・マーカーチューブ


【 使用イメージ 】

電気回路とマーカーチューブ
制御盤とマーカーチューブ

マーカーチューブの導入により、配線識別が容易になり、安全性と作業効率が向上することが多くの事例から確認されています。

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ネットショップへのリンク

・カット品は1袋(100個入)~ 無地カット 印字カット
長尺は1巻または10M~ ※10M単位は公式オンラインショップ限定
どれを選べばいいか迷ったらお電話(078-992-1114)またはショップ内お問い合わせフォームよりご連絡ください。
ご希望の商品がない場合も、ご連絡いただければ対応可能か確認させていただきます。