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【冷凍コンテナ用昇圧器で解決】220Vの設備で440Vのコンテナに給電するには

「440Vの冷凍コンテナ(リーファーコンテナ)に電力を供給したいが、設備側からの供給が220Vのため給電できない・・・」そのお悩み、弊社の冷凍コンテナ用昇圧器が解決します。

リーファーコンテナは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、世界の貿易物流量が大幅に減少し、需要も一時的に減少しました。しかし、医薬品分野ではワクチンや温度管理が必要な製品の需要が増加、食品分野では生鮮食品の輸送や季節・地域に関係なく安定した品質の食品を提供するために欠かせないものとなっており、都市化の進行や貿易の活性化、そしてコールドチェーン物流の増加が後押しし今後益々需要が高まることが見込まれます。

そのリーファーコンテナを稼働させるために必要になるのが「冷凍コンテナ用昇圧器」です。

このブログでは、ドイツMENNEKES社の公式日本代理店であり、冷凍コンテナ用昇圧器を開発製造するメーカーの開発者が冷凍コンテナ用昇圧器の役割や当社製品の特徴、さらに製品選びのポイントについて簡単に解説いたします。
物流は私たちの豊かな生活を支える上で欠かせないものです。
この記事が物流担当者様、そして現場でお困りの方のお力になることができればとても嬉しいです。

【プロフィール】
貿易グループ マネージャー 亀田(かめだ)。
株式会社ケー・シー・シー・商会に1990年入社。
電気工事士の資格を持ち、現場での作業経験を活かしながら、お客様のニーズに応じた製品設計を手掛ける技術者。冷凍コンテナ用昇圧器のほか、採血練習キット sensitiv® など、幅広い製品の設計・開発に携わる。現場の課題を的確に捉え、社会情勢を踏まえた実用的な製品開発を得意とする。


目次

1.日本でリーファーコンテナに電力供給ができない原因
2.昇圧器の役割とメリット
3.昇圧器選びのポイント
4.当社製「冷凍コンテナ用昇圧器」の特徴

1.日本でリーファーコンテナに電力供給ができない原因

リーファーコンテナの運用において、電力を供給しようと思ったらコンテナの電圧と設備側の電圧の違いにより電力供給ができないということはよく見られる問題の一つです。
国際輸送では通常、3相440Vの電力が必要です。
日本国内では3相220Vの設備が多く、その場合はトランス(昇圧器)で220V→440Vに変圧して使用されます。主要な国際港湾では、440V電源設備が整備されている場合もありますが、すべての施設で対応しているわけではありません。

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2.昇圧器の役割とメリット

昇圧器とは何か?

昇圧器は、文字通り「電圧を上げる」ための装置 です。
外部から供給される電力がコンテナの必要電圧に満たない場合、昇圧器を使用することで、必要な電圧(通常は3相440V)に変換し、リーファーコンテナの冷却機能を安定稼働させることができます。

+POINT!
昇圧器はトランスとも呼ばれ、電圧を上げるものをアップトランス(昇圧トランス)電圧を下げるものをダウントランス(降圧トランス)といいます。

昇圧器を使用するメリット

1)定格電圧での使用を可能にする

設備側の低い電圧(220V)をリーファーコンテナの定格電圧(440V)に変換し、安定した電力供給を実現します。

2)設備コストの削減

既存の電力設備を大規模に改修することなく、昇圧器を導入するだけで電力環境を整えることが可能です。

3)一時的な需要増に対応

繁忙期等により既存設備以外でリーファーコンテナに発電機(220V)で電力供給しなければならない場合も、昇圧器を使用することで供給口を増やすことが可能です。

3.昇圧器選びのポイント

リーファーコンテナ用の昇圧器を選ぶ際には、現場の状況や運用方法に合った製品を選ぶことが重要です。ここでは、昇圧器選びで押さえておくべきポイントを解説します。

1.安全機能の確認

昇圧器は高電圧を扱うため、安全機能が充実している製品を選びましょう。
過負荷保護機能:ブレーカー付きの製品は、電力トラブル時にも機器と人を守ることができます。
耐環境性:湿気や埃が多い現場でも安心して使える耐久設計が重要です。

2.コストパフォーマンスに注目する

製品価格だけを重視して選ぶと、必要な性能を満たさない場合があります。
以下のポイントを総合的に検討しましょう。
初期費用 vs ランニングコスト:給電効率が良い昇圧器を選ぶことで、運用時のエネルギー消費を抑えられます。結果的に長期的なコスト削減が可能です。
耐久性とメンテナンス性:信頼性の高い製品は、故障リスクが少なくメンテナンスコストも低く抑えられます。

初期費用が高くても、トータルコストでお得になる製品を選ぶのがおすすめ!

3.現場での使いやすさを考慮

昇圧器の設置や移動のしやすさも選定時の重要なポイントです。
移動性:車輪付きで移動が簡単な製品は、広い現場や頻繁な設置場所の変更がある場合に便利です。
設置の簡便さ:複雑な配線作業が不要で、すぐに使用できる製品を選ぶと運用がスムーズです。

移動が簡単で 、面倒な設置作業不要の製品がおすすめ!

4.当社「冷凍コンテナ用昇圧器」の特徴

220Vの設備で440Vリーファーコンテナを稼働させるために、昇圧器は欠かせないアイテムです。
当社の「冷凍コンテナ用昇圧器」は、使いやすさと機能性を追求し、さまざまな現場での課題解決をサポートしています。特徴について詳しく見ていきましょう!

1.タイマー切換機能で効率的な給電を実現

当社の昇圧器は、3台のコンテナにタイマー切換で順次給電することが可能です。
これにより、以下のような効果があります。
節電効果:コンテナ1台分の消費電力で3台のコンテナを制御します。
供給口不足の解消:1つの電源供給口から、切り替え方式で3つのコンテナに接続可能です。

2.移動が簡単なキャスター付き設計

昇圧器 キャスター

製品にはキャスターが装備されており、現場での移動が非常に簡単です。
これにより、以下の利点があります。
柔軟な配置:必要な場所にすぐに移動できるため、コンテナや電源位置の変更にも対応できます。
作業効率の向上:重い昇圧器を持ち運ぶ手間が軽減され、設置作業の効率がアップします。 特に、港湾や倉庫など広いエリアでの使用において、この移動性は大きな利便性を発揮します。

3.ブレーカー付きで安全性も抜群

当社の昇圧器には、 漏電ブレーカー(ELB)が搭載されています。
これにより、以下の利点があります。
機器の保護:過負荷や短絡が発生した場合でも、即座に電源を遮断し機器の損傷を防ぎます。
作業者の安全確保:絶縁が低下し、漏電している状態の電気機器に触れるのは非常に危険です。一瞬で電流が遮断されるため、感電のリスクを最小限に抑えることができます。

4. 対応可能な電圧範囲と環境条件

当社の昇圧器は、3相220Vを3相440Vに昇圧します。
使用場所:半屋外 保護等級IP54(高湿度や塵埃の多い現場でも堅牢な筐体設計で耐久性も抜群です。)

IP54について

保護等級とは
機器の防塵、防水に関する性能を表す規格。
IPに続く2桁の数字で2種類の保護等級を表しています。
・1桁目(第1数字記号):人体および固形異物に対する保護
・2桁目(第2数字記号):水の侵入に対する保護

5.実際の導入事例

当社製昇圧器は、すでに多くの現場で活躍しています。以下はその一例です:
港湾施設での利用:供給口不足をタイマー切換でカバーし、効率的な運用を実現。
食品輸送業者の導入:移動のしやすさと安全性が評価され、運用コストの削減に成功。
お客様からは「設置が簡単で助かる」「電力トラブルが減り安心して使える」 「節電につながり、嬉しい」といったお声をいただいております。

設置例:トラックヤード プラットホーム下

冷凍コンテナ用昇圧器 設置写真

最後に

リーファーコンテナの稼働を実現するためには、電力供給の安定化が欠かせません。当社のリーファーコンテナ用昇圧器は、コスト削減や業務効率化にも大きく貢献します。
特に、3台のコンテナにタイマー切替で給電できる機能や、移動を容易にするキャスター付き、さらに安全性を高めるブレーカー搭載、高湿度や塵埃の多い現場でも使用できる保護等級IP54など、実用性と安全性を両立した当社製品は、現場での信頼性も抜群です。
「リーファーコンテナを使用した輸送や保管業務をさらに効率的に行いたいとお考えの方」、「昇圧 トランス 200vから400v 3相 をお探しの方」は、ぜひ当社の昇圧器をご検討ください。

お問合せは、078-992-1114

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