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ISODAMP C-2003-05はなぜ選ばれる?― 構造共振・低周波振動に悩む人のための“本気の制振材”

C-2003-05PSA
C-2003-05PSA ※c16は弊社管理番号

設備機器の騒音トラブル、モーターやファンの振動、板金筐体の共振による不具合──
これらは製造現場・研究設備・データセンターなどで日常的に起こる問題です。

「ラバーの防振材を入れても低周波振動が取れない」
「筐体の共振でノイズが増えてしまう」
「装置の精度が振動によって安定しない」

そんな悩みを抱える人が、検討するのが高減衰エラストマー・ISODAMP(イソダンプ)シリーズです。 その中でも C-2003-05 は、構造体に貼るだけで“共振ピークを沈める”という高い制振性能を発揮する高性能タイプです。 ここでは、「C-2003-05を使うべき人」「特徴」「用途」「選定ポイント」だけでなく、よく質問を受ける以下の内容についても解説します。【 公式オンラインショップ 在庫表示分は、即日出荷可能◎ 】

  • C-2003-05とC-2003-05PSAの違い
  • C-2003と他のISODAMPシリーズ C-1002との比較
  • 導入にあたり確認すべきこと

1.C-2003-05はどんな人に向いている製品か?

C-2003-05は一般的な“防振ゴム”とは全くの別物です。
効果は「振動を吸収して減衰する=制振(ダンピング)」に特化しています。
「制振材(ダンピング材)」に分類され、板金や筐体の共振を抑える目的で使用します。
ただし、結果として振動レベルが下がるため「防振効果も一部ある」と表現されることもあります。

● こんな人に最適

  • 振動・騒音クレームを減らしたい設備保全担当者
  • モーター・ファン・ロボットアームなどの低周波振動に困っている設計者
  • 板金筐体の共振ノイズに悩む設備管理者
  • 精密機器の測定精度を高めたい研究者

C-2003シリーズは価格帯が“安くはない”ため、「とりあえず使う」よりも 確実に振動を落としたい現場
に採用されています。

2.C-2003-05の特徴 ― “貼るだけで共振が落ちる”理由

ISODAMP™ C-2003-05 は 高減衰エラストマー(High Damping Elastomer) に分類される制振材です。
下記表は、データシートに記載されている損失係数です。損失係数とは、制振材がどれだけ振動エネルギーを吸収、減衰できるかを示す指標であり、数値が大きいほど振動をよく吸収します

▶表1. C-2003-05(厚み1.27㎜)を1.57㎜のアルミ板に貼ったとき、1000Hzの振動をどれくらい吸収できるか

※損失係数は、材料単体の性能ではなく「アルミ板と貼り合わせたシステム全体の値」であり、貼付条件や板厚により変化します。

温度損失係数
0℃0.072
10℃0.130
20℃0.140
30℃0.084
表1.(参考元データはこちら

下記表は、一般的な材料との比較です。

▶表2. 一般的な材料の損失係数の目安

材料損失係数(目安)
一般的な工業用ゴム(EPDM等)0.02~0.05
樹脂(ABS等)0.01~0.03
金属(鋼板)0.0005~0.002
C-2003-050.10~0.20
表2.

C-2003-05 の 0.140(@20℃)という値は、一般ラバーの約3倍~7倍
金属や樹脂とは比較にならないほどエネルギー吸収能力が高い材料といえます。

●得意とする用途の特徴

損失係数が高い材料が向く用途は以下の通りです。

  • 板金の共振抑制(薄板ほど効果抜群)
  • ファン・モーターの低周波振動の吸収
  • フレームの固有振動のピークを下げる
  • データセンターのファンノイズ対策
  • 精密装置の測定安定性向上

C-2003-05 は、まさに「貼るだけで振動ピークを沈める」タイプの制振材であり、“共振対策を検討する際の有力な選択肢となる材料” です。

3.C-2003-05とC-2003-05PSAの違い

C-2003-05PSA

粘着剤が片面についているか、ついていないか」の違いです。
PSAは粘着剤を表しています。貼るだけで使用できるので、現状の設備に簡単に取り入れることができます。

製品名違い用途
C-2003-05粘着なし。両面テープや治具で固定するタイプ高温環境・油分のある設備など、粘着が使いにくい現場
C-2003-05PSA背面に粘着剤(PSA:Pressure Sensitive Adhesive)付きそのまま貼るだけで施工可能。データセンター・板金内貼りなど
表4.

4.ISODAMPシリーズC-1002と比較

ISODAMPシリーズは複数のラインナップがあり、性能が異なります。
C-2003とともによくお問い合わせいただく”C-1002”との違いをご紹介します。

● C-1002と比較

素材特徴主な用途
C-1002低~中減衰。柔軟性が高く、幅広い温度範囲で安定した減衰性能を発揮。
- 衝撃・振動エネルギーを素早く吸収・散逸
- タイプAデュロメータ54(やや柔らかめ※0に近いほど柔らかい)
- RoHS対応
- 機械や構造物のアイソレーション(絶縁)
- 衝撃制御
- 航空機・車両・産業機械の防振・防音
- 精密機器の振動対策
C-2003非常に高減衰。共振ピークの抑制能力が高い。中周波数帯(例:1000Hz付近)のパネルや薄板の制振に非常に優れています。
- 損失係数(1000Hz@20℃ 0.140)※1
- 衝撃・振動吸収性が非常に高い
- 薄板構造やパネル用途に最適
- RoHS対応
- 温度範囲0~52℃で安定した性能
- 構造物や機械のパネル・薄板の制振
- 自動車・家電・精密機器のパネル防振
- 構造共振対策、騒音低減
表5.

※1.損失係数(1000Hz@20℃ 0.140)は、C-2003-05の値です。

C-1002は、”C-2003”と比べると減衰性で劣るものの、柔らかく扱いやすいため成型品でのご注文も多くいただいております。C-2003は、 ISODAMPラインナップの中でも高減衰クラス に入ります。

[成型品 一例]

5.ISODAMPはどんな用途で実績がある?

C-2003-05のように損失係数が高い材料は、特に“薄板” “低周波” “構造共振”に強い のが特徴です。

  • 産業機械の振動制御(ロボット・搬送機・自動生産装置の振動低減)
  • 電子機器・筐体制振用途(板金筐体の共振低減、ファン振動ノイズ低減)
  • 半導体装置における位置決め精度向上のためのフレーム制振
  • 板金筐体のビビリ音対策

[上記はメーカー資料・技術カテゴリ等で公開されている用途です]

6.C-2003-05を導入検討する際のポイント

以下を確認いただくと導入がスムーズです。

<選定のポイント>

1. 振動の周波数帯を把握する
振動源の周波数(Hz)を測定または推定します。ISODAMPは共振周波数付近で最大の制振効果を発揮します。

2. 貼り付け対象の材質・厚み
金属板や樹脂板など、対象の剛性や厚みによって制振材の効果が変わります。
厚みが薄いほど制振材の影響が大きくなります。

3. 貼り付け面積と位置
**共振モードの節(振動が大きい部分)**に貼るのが効果的。
面積が広いほど効果は高まりますが、重量やコストとのバランスも重要。

4. 温度環境
ISODAMPは温度によって性能が変化します。使用環境の温度範囲が制振材の仕様に合っているか確認しましょう。C-2003シリーズは、0~52℃の温度範囲内で最も高い制振効果を発揮します。

5. 厚みの選定
振動が大きい場合は厚みのあるタイプを検討するのも有効です。

型式サイズ(mm)重さ(kg/㎡)
C-2003-05厚み1.27×1370×12002.2
C-2003-05PSA厚み1.27×1370×1200※2.3
C-2003-12厚み3.2×1370×12005.5
C-2003-12PSA厚み3.2×1370×1200※5.6
C-2003-19厚み4.8×1370×12008.2
C-2003-19PSA厚み4.8×1370×1200※8.3

※ 片面粘着剤付。上記表に記載していおります厚みは、PSA(粘着剤)の厚みを含んでおりません。

つまり、振動を抑えるためには、
どの“リズム(周波数)”で揺れているか知る
② どこが“揺れやすい場所(共振点)”か知る
③ そこに制振材を貼って揺れの大きさを吸収する
これが振動抑制の基本です。

7.ご購入・お問い合わせはこちら

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